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AAPA『となりとのちがい』vol.1 写真

1月末に松戸駅西口の空き物件で行った
AAPA『となりとのちがい』vol.1 で
撮影いただいた写真の一部を、
作品の流れにそって紹介します。
 

++++

今回は最初にお客さんとテーブルを囲み、
MAD City のスタッフ薩川さんと
この家について話すところからスタート。





次第に、永井が前に似た家に住んでいたこと、
当時の生活や踊りのことなどを話します。

今いる場所から、個人の記憶へ。

そこから、踊りが始まります。


話すことから、踊ることへ。
最近のAAPAの作品ではよくある流れです。

しばらくして、閉まっていた和室から
掃除機と上本が出てきます。



踊りと行為、物とからだが混ざるシーンへ。



上本が再び和室に戻っていくと、
永井がこの家の近所で出会った景色について
話してから、和室に入っていきます。 


そして観客も和室へと移動し、
暗がりでのシーンが始まります。



出演者が去り、再び和室のドアが閉まります。

観客も和室から出てきて、
最初の席に戻ったところで作品も終わります。



ショーイング後は皆それぞれ
出演者も交えて思い思いに話したり、
作品ノートや資料を見たり、
家の様子をあらためて観察したり。




今回、2週間のクリエーションという限られた
期間でしたが、ごく限られた人数しか
入れない空き物件での上演だからこそ、
すぐ隣にあるのに見えなかったことと
出会えた気がします。

街、家、人のオモテとウラを見つけていく
『となりとのちがい』は、この続編を
再び松戸でやることを計画しています。

詳細は決まり次第、お知らせします。
どうぞお楽しみに!


ノート:『武術とダンス』(7月スタジオショーイング)に向けて


昨年8月からスタジオで定期的に行ってきた「武術のワークショップ」を通じて
武術家の田代順さんに紹介いただいた武術の型や技を通じて、
「からだの使い方や感覚」について新しい発見があり、
からだの面白さや不思議を、ダンスとはまた違った視点から感じることができました。

そのなかで、今回の7月ショーイングの振付を考えるに当たり注目した点は、
主に以下の3つです。

1) 「手」の効用
2) からだの崩れ
3) 間合い

この3つについて、すこし詳しく紹介してみたいと思います。
いつものダンスとはまた違う視点から、からだとその動きを見るきっかけになれば幸いです。

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1) 「手」の効用

まず今回、武術の動きを通じてあらためてその重要性を感じたのは「手」の効用です。
武術のワークのなかで、相手のからだを動かすための手の使い方、
重さや力の方向を効果的に伝えるかけ方について、
「技」や「型」を通じて教えてもらったのですが、
そこで「生きた手にする」という言葉がでてきました。

ダンスの表現においても「手」が繊細な表現をすることができる部分だという
意識はありましたが、手のあり方ひとつでからだ全体に影響があると
実感できたことが、とても新鮮な印象として残っています。


2) からだの崩れ

次にあるのは、武術の技をかけられたときの「からだが崩れる」ときの感覚です。
技をかけられたときは、自分の意思とは関係なくからだが動き(崩れ)、
一瞬、自分とからだが切り離されるような、不思議な感覚になります。
「他者としての自分のからだ」を感じる瞬間、というか。
そこから、自分で動こうとして動くときとは質の違う動きが生まれてくる。

スタジオで行っているリリースやコンテンポラリーダンスのクラスでも、
自分で動きを考えるのではなく、からだの揺れや感覚についていくことで
「からだが自然と動いていく」ことを大切にしています。
それは、自分の意思とは別に、重力との間でゆれ動いているからだを感じ、
その動きについていく感覚です。

自分と「他者としての自分のからだ」の間に起こっているやりとりを知ることで、
新たな動きが生まれる可能性を、武術の技による「からだの崩れ」から
感じることができました。


3) 間合い

3つ目は、相手との距離感から生まれる「間合い」の質についてです。

例えば、向かってくる相手に対して逃げるのではなく、相手に近づいて中にはいる動き。
ここからは、スタジオで定期クラスを行っている「コンタクト・インプロビゼーション
(合気道の技が取り入れられ発展したダンスのスタイル)」にも通じる、
協力/協調関係によって相手を操作する動きを見て取ることできます。

と同時に、そこには「武術はすべて能動である」という考え方があります。
この考えによって、「受けている」という受動的な感覚も
「引き入れている」という能動的な感覚に置き換わり、
「間合い」から生まれる動きの質が変わってきます。

このことは、武術とコンタクト・インプロビゼーションにつながりを感じる一方で、
明確な違いもあるということを意識する、きっかけになりました。



今回の7月ショーイングでは、スタジオで行ってきた「武術のワークショップ」で体験した
武術の型や技から考えた、動きや振付によるパフォーマンスを行います。

いつものダンスとはまた違う、「からだの使い方や感覚」を見てもらえればと思っています。
どなたでも参加可能ですので、興味を持ったらぜひ、気軽に参加してみてください。

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▼ 7月スタジオショーイング 『武術とダンス』

日時: 7/25(土) 17時、26(日) 15時

料金: 前売 1000円 / 当日 1200円

出演: 佐久間瑞穂  福田寛之 / 田代順(武術家)  永井美里  上本竜平

【予約フォーム】
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f468c291360520

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「武術」のワークショップを企画したきっかけ

7月のショーイング「武術とダンス」にあたり、
スタジオで「武術」のワークショップを企画していこうと考えた理由について
あらためて書いてみたいと思います。

思い当たるのは、AAPAのダンス作品で大きなテーマのひとつとしてある、
「不安定な状況で立つ」「揺れながら立つ」という動きです。


そこでは、「崩す/立ち上がる」という動きが必須になってくるのですが、
自分のからだを自分で崩すというのは、なかなかリアリティをもって実現することが難しい。
どうしても「演技」になってしまったり、崩れることへの怖さが勝ってしまったりする。


そこから、からだをうまく(効率よく)使った、きれいな・無駄のない動きを追求するには、
頭で考えるイメージからいちど離れて、身体的にからだを動かす/操作する/変化を起こす
「身体作用」に集中する必要があるのでは、と考えるようになりました。

そのことをどう解決していこうかと考えていた時に、ヒントのひとつになったのが、
合気道を体験したときに知った「すみ落とし」という技の原理でした。



この技は、ある場所に自分のからだを持っていくと、からだが自然と崩れるというもの。
その動きに集中してみたとき、からだの反応として、
「自分で自分に技をかけることによって、自然と崩される」という感覚がありました。

そしてこのときに浮かんできたのは、からだで体験したことは何より強く残る、ということ。

AAPAでは、野外のさまざまな環境でのパフォーマンスも経験してきましたが、
土・岩・海の近く、山の中、雨の中などで踊る中で、
からだで表現できることの幅が広がっていった感覚がありました。


この経験から、「崩れる」ということをからだで表現するのであれば、
実際に武術の技を通じて、「崩される」ことを体験することが効果的だと思ったことが、
スタジオで武術のワークショップを行うきっかけになったと思います。

今回の7月ショーイングでは、スタジオで行ってきた「武術のワークショップ」で体験した
武術の型や技から考えた、動きや振付によるパフォーマンスを行います。

いつものダンスとはまた違う「からだの使い方や感覚」を見てもらえればと思っています。
お待ちしています!

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▼ 7月スタジオショーイング 『武術とダンス』

日時: 7/25(土) 17時、26(日) 15時

料金: 前売 1000円 / 当日 1200円

出演: 佐久間瑞穂  福田寛之 / 田代順(武術家)  永井美里  上本竜平

【予約フォーム】
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f468c291360520

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「物」を使って踊ること


写真にあるのは今週末のスタジオショーイングで上演する
AAPA『短い旅行記 2015』(日の出町団地スタジオver.)で
私がダンスの中で使っている「布」と「棒」です。

「布」も「棒」もとても面白い素材だなと思います。
物じたいの動きもあるし、それによってひきだされるからだもあるし、
浮かび上がる情景もあるし、興味深いです。

今まで、ダンスを考える時は「からだだけで」と思う気持ちが強かったのですが、
最近少し、自分に変化を感じています。

「物」との関わりについては、2011年に上演したAAPAの作品『終わりの予兆』の創作のとき、
いま自分達の身の回りのある物たちと、からだや動きへの影響を探りました。
AAPA『終わりの予兆』の動画は下記をご覧ください↓


このときはノートやペットボトル、服など、実際に家のなかにある物たちを
舞台の上にひろげていました。
このときは、物からの影響が、どうからだと動きに蓄積されていくか、
というのをテーマにダンスをつくっていきました。

当時からもう4年近く経ちますが、今回の『短い旅行記』では、
そこからまた発展して、すこし違った感覚で「物」を扱っています。

そこには、AAPAが2013年に北千住にスタジオを開いて、その場所で
出会った様々な人たちと活動をともにしたことが、影響していると思います。

昨年の夏に、スタジオで行っていたワークシェアという企画で
ジャグラーの山村侑里くんのクリエーションに出演したときに、
いろいろな大きさのストールや布を使いました。


いろんな着方をしてみたり、布で人とつながりながら動いたりしました。
布という素材から受ける影響をいろいろな形で感じることができて、
ジャグラーならではの物への視点が新鮮でいろんな発見ができました。

「棒」は武術家の田代順さんと杖をつかったワークをしたことや、
今回一緒に創作しているジャグラーのクリスくんが
「デビルスティック」という棒のような道具を使っていたり、
バトンをもっていたりしていて身近になりました。


日々このスタジオで出会ってきたものや人が、ここにあるんだなーと思いました。
今まで見つけてきたことや、今感じていることを、
スタジオショーイングという形でこれからも共有していくことができたらと思います。

今回上演する『短い旅行記』には、俳優・ダンサー・ジャグラーが出演し、
それぞれが言葉とからだ、物を通じて、ひとりのお祖父さんの思い出をたどります。

音楽家によるライブ演奏、会場に展示される美術作品もお楽しみいただけます。
今週末、お時間ありましたらぜひスタジオにお越しくださいませ。

【公演についての詳しい情報は、下記ページにてご覧いただけます。】
https://note.mu/aapa/n/n496dda712df5

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AAPA『短い旅行記 2015』(日の出町団地スタジオver.)

日本で米寿を迎えた祖父は、0歳から12歳までシンガポールで暮らした日本人少年のひとり。その祖父の思い出から、海を挟み、世代を挟んで、異なる「わたし」が重なる『短い旅行記』を書いていく…。

作・演出: 上本竜平
出演: 永井美里 / 佐々木隼人 / 石神夏希(ペピン結構設計)

楽曲・演奏: 西川裕一(Sylianrue)
美術: 渡邊のり子(百景社)

開演日時:
2015年 2/7(土) 16時 / 19時、8(日) 14時 / 17時
(受付開始は開演の15分前になります)

上演時間: 約60分

会場: 日の出町団地スタジオ

料金: 1,800円 (前日までに要予約。当日券は2,000円になります)

ご予約: 下記の予約フォームより、予約情報の入力をお願いします。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/613abd4a343543

お問い合わせ:
[Tel] 070-6457-4761 [Mail] info@aapa.jp
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ノート: 8月スタジオショーイング(2014)


今回の8月のスタジオショーイングは、メンバーのみんなでつくっているので、
明日・明後日のリハーサルで全体をつなげていく中でかわっていくかもしれませんが、
私が自分の作品で考えてきたことを少し書いてみたいと思います。


今回、私は「たつこと/たてること」からつくってみました。
大学でコンテンポラリーダンスに出会ったとき、
『人は常に地球に向かって重力をうけて引っ張られていて、
でも倒れないようにバランスをとりながら、
常にfall(落ちる)& recovery(戻る)をしながら立っているんだよ』
と聞いたときから、人が立つという中にあるエネルギーに惹かれるようになりました。

『立つ』、『揺れる』というのはいつも私のなかでキーワードになっています。
今回はそこに『建てる』ということを加えて考えてみることにしました。

ジャグラー佑理くんがボールを積み重ねたり、並べたり、
からだに乗っけたりするのをみながら、
人が「立つこと」と「建てる」ことについて、
この機会に思いめぐらしてみようと思いました。

そこで佑理くんにボールをいろんな形で建てるということをしてもらい、
上本さんと荒尾さんにも一緒に舞台上にでてもらい、
「どうして立つの?どうして建てるの?そこにあるのはどうするの?」と
佑理くんにむかって言いながら、自由に関わってもらうという課題で即興をしてもらいました。

そこで私が見たこと、みんなが感じたこと、見つけたことをシェアしてもらいました。

シチュエーションによって「たつ/たてる」という言葉が、
「立/建/絶/発」などいろんな意味になること。
地面にたてることと、人のからだの上にたっていることの感覚の違い。
小さなものをたてることと大きなものをたてることの違い。
みんなでたてること、一人でたてること。
たてたものを壊されるのは嫌だけど、自分で壊すときには爽快さがある。
立ちたいという欲求と、建てたいという欲求の感覚の違い、
などなど、いろんな感覚やイメージをだしてもらいました。

そんなことから、今回の作品は生まれていきました。

今回私の作品に出演しているのは1人だけれど、
他の2人が最初にだしてくれたアイディアも入っていて、
自分だけでつくっていないという感覚があります。


今回の創作でも使っているジャグリングのボール↑

いろんな種類があるようですが、今回使っているのはお手玉みたいに柔らかいボールです。
ジャグラーと初めて創作で関わることになったのは
2013年のAAPA公演『見えなくなるだけで消えない』。

それからいろんなジャグラーをみてきて、
自分もちょこちょこ道具を触らせてもらったり、教わったりするなかで、
愛着のわいたこの柔らかボールたち。
なんだか可愛いやつです。
 
++++

メンバーそれぞれが個々の興味と考え方をもって、取り組んでいます。
今回の『ワークシェア』のショーイングで、何がたちあがるかはまだわからないですが、
ここで生まれてくるものを、良く見つめながら、自分だけのあたまにとどまらない、
何かを見つけたいと思います。


「ワークシェア」と8月スタジオショーイングについて

昨年からスタジオでは「ワークシェア」という名前で、
演劇、ダンス、ジャグリングというジャンルを越えて、
おたがいのワークをシェアする企画を定期的に行ってきました。

グループをつくる場合、「創作」という目的で集まることが普通だったので、
創作を目的におかず、定期的に同じメンバーで集まり、
お互いのワークショップをうけて、感じたことや気づいたことを
フィードバックをするというのはとても新鮮でした。

違う考え方や、違うアプローチにふれることで、
普段気付かない自分のボーダーに気づけたり、
気づけたことで、その向こう側にいくチャンスをもらえたり、
新しい経験がたくさんできました。

ワークシェアをしていて私が感じたのは、
何をしても、何がおこっても大丈夫なんだという安心感と、
まずやってみよう、伝えてみようという場があることの貴重さでした。
その軽快さというか風通しのよさを感じていました。


今回のショーイングにむけてリハーサルがはじまってからの数回は、
それぞれが今回やってみたいことを、自由にだしあいました。
作品の作り方も問いかけ方もさまざまです。

役者の荒尾日奈子さんからは『守る』というテーマのもとに、
いろんな問いかけがあり、考え込まずに、出てきたものを、どんどん出して、
短くても長くてもかまわないから「始まりと終わりのある」ものをつくる。
どんどんだして、そこから光ったものを取り出していくような作り方。

こうして瞬発てきでてきたイメージやアイディアが
私の中で印象に残って、自分の作品のイメージにもなったりもしています。

ジャグラーの山村佑理くんからは、この部屋にあるもの何をつかってもいいから、
それぞれ何かつくって発表するという課題に、みんなで取り組みました。
その場で出てきたものや、感覚を大事にして、
流れるままにすすむ彼のワークは、大きな川のよう。
そのなかで、自由に泳いで遊ぶ。
それぞれからでてくるアイディアや発想にのりながら、
はっとする瞬間が生まれたりしました。

「創作をする」ということに、最初は身構えてしまう自分がいました。
私は今回みんなでクリエーションをしようとなったとき、
今何かはっきりと強くこれをつくりたいというものがないから、
やるならパフォーマーとしてみんなの作品にでる形にしたいと、最初に話しました。

でも、みんなと話をしているうちに、
自分のなかにある曖昧な、でも気になることを、
とりあえずみんなの前にひろげて、
はじめてみるということでいいのかなという気がしてきました。
この「ワークシェア」はそれが許されている場なんだと感じました。

そうして自分の問いかけを他のメンバーにシェアしながら、
最終的に私は山村佑理くんのソロを創ることになりました。

そもそも感覚とか感触とかって、あいまいなよくわからないもの。
それを捨てずに、人と一緒に考えたり、とりくんだりすること。
そうすることで、整理できたり、
新しいものがみえたり。
そうすることでゆるやかに影響しあっていく。

自分が感覚していること、
人が感覚していること、
ジャンルやカテゴリーにこだわらず、
個々が感じていることを伝えたり、受け取ったり、
考えたり、話したり、そういうことがしていけたらいいなと思います。

ショーイングに見に来てくださる方とも、
そんなふうにつながっていけたらいいなと思います。

ショーイングは今週末。
今日は上本さん・荒尾さんがリハーサル中です。


今回のショーイングの案内文で上本さんが言葉にしてくれたように、
『これまでの実践を通じて、目に見える/見えない形で影響しあったことを、
紹介する機会になればと思います。 』

どなたでもお気軽におこしくださいませ。
8月のショーイング情報は下記リンクよりご覧ください。↓
http://minori.aapa.jp/2014/07/8.html





リハーサルでの出来事:「これ」とか「それ」とか。

8月に入りスタジオではショーイングにむけてのリハーサルがすすんでいます。
今日はそんなリハーサルの中で最近感じたことを書きたいと思います。

++++

今回のショーイングにむけて私は
ジャグラーの山村佑理くんのソロをつくっています。

リハーサルのときに、彼が偶然やったことを見ていいなと思い、
動きに取り入れることにしました。

私にとって彼がその動きでやっていたことは
「ボールの感触を感じる」ということで、
私はその動きを「ボールの感触を感じる」という名前をつけて
呼ぶようになりました。

そしたら次にやったときに何か別のものになってしまった。
何度かやりとりしているうちに、
彼が何か「違う言葉を見つけなきゃいけない気がする」といいました。
そこで「感触を感じる」と名前をつけてしまったことが
何か原因になっているんだと気づきました。

なので、私がいいなと思った彼の動きを、
私自身がでやってみせて「これだ」といって、
彼にまたやってもらって「それだ」っていう。
そうやって、共有していくことの大切さを感じました。

私にとってその動きは「感触を感じる」という言葉になったけれど、
彼のなかでは「別の言葉」になるということなんだなと思った。

人と分かりあうために、すぐに動きや振りにも名前をつけてしまうけれど、
「これ」とか「それ」とか、そういう名前や言葉に置き換えない、
そのままの感覚をそのままに共有することがまず大事なんだと感じた出来事でした。
それがダンスやからだの表現の大切な部分だなと感じました。

ワークシェア/演劇WS

去年の秋くらいから、スタジオ使って「ワークシェア」ということを試みてきました。
ジャンルの違う分野で活動してる人が参加して、
お互いのワークショップをうけあうというクラスです。
いまの参加者はダンス、演劇、ジャグリングと別分野で活動している人達で、
私も参加者の一人としてそれぞれのワークを体験しました。

この前やった演劇のワークショップでは、
事前に谷川俊太郎の「あなたはそこに」という詩を渡されて、
暗記してくるのが宿題でした。

久しぶりに詩を手にとり、
何度も読んで暗記して、
はじめて人前で詩を読みました。

言われたのは、実際に誰に語りかけているのか、
その人に何をしているのかという「アクション」をきめるということ。

演技と思ってしまうと、身構えてしまうけれど、
身体的なワークのなかで、
「どんな感情もそのまま受け入れること」をずっと声がけされて、
ダンスのときとはまた違う視点で
自身のからだの反応や、癖や、意識に気づきました。
面白かったです。

参加者それぞれのセリフを聞くと、
一つの詩もいろんな形で聞こえました。
「男女の恋」であったり、
「別れ」だったり、
「悲しさ」だったり、「あきらめ」だったり。
最初に言葉だけで読んだときは「温かさ」を感じた詩でした。

役者がやっていることと、
ダンスでやっていることの違いも新しく発見がありました。

あと、この詩と出会って、
ワークとして課題をもらったことで、
ある人のことを思い、
自分にとって大事なことを思い出しました。

「あなたはそこに」
自分にとって大切な一遍となりました。


「ありしひ」紹介動画ができました!

AAPA公演「ありしひ」まであと1週間をきり、今日も大雪のなかリハーサルでした。
創作過程について、ブログに書いていきたいと思っていましたが、いろんなことがありすぎて、おいつきません。。。

1月のスタジオショーイングで上演した、「ありしひ」から抜粋したパフォーマンスの短い動画を、
今回出演もするジャグラーの倉沢くんがつくってくれました。
なので今日はまずそのご紹介。




私のシーンは11月にスタジオショーイングで発表した自分のソロダンス「玄北」を、
違う空間、違う音で行いました。

11月には何もない空間でおこないましたが、
今回は他のメンバーのシーンで使われた「ある部屋」という空間。
机やイス、雪だるま、床に転がったフルーツ。
そこに残された物や過ぎ去った人たちの気配やにおいなどが、
自分のからだやダンスにはいってきて、新たな発見・気づきがありました。

無音だったパフォーマンスにパーカッショニストのMorryさんが演奏を加えてくれました。
Morryさんとは事前に何度かセッションの時間をいただき、様々な楽器を紹介してくれました。
その中で、ダンスを見たり、伝えたイメージを自分の音楽に転換して考えてくださり、
今回の演奏をつくりあげてくださいました。
その奏法もとても独特で面白く、音もとても素敵です。
スタジオショーイングの会場と今回の公演会場は空間がまったく違うので、それもふまえて来週の公演はねりなおしてくれるとのことです。
どんな音になるのか、楽しみです。

来週金曜日~日曜日の公演、まだお席に余裕がありますので、
ご都合つく方は是非見に来ていただけたら嬉しいです。
詳細はこちらのページへ→
http://minori.aapa.jp/2014/01/20142.html

どうぞよろしくお願いします!



『ありしひ』創作ノート1

新年がスタートして、2月公演『ありしひ』にむけてそれぞれのリハーサルが進んでいます。
この作品の創作は11月のスタジオショーイングで私と小山衣美ちゃんが発表したソロ作品から
はじまりました。

この2つのソロ作品は、それぞれが今つくってみたいと思うことからつくった作品です。
私は『玄武』という昔の人たちがつくった想像上の動物の絵をモチーフに、
衣美ちゃんは自分が1日1振りを日記につけることを一年間つづけたダンス日記をもとに、
それぞれのダンスをつくりました。
(この2作品のダイジェスト動画は↓です)




この2つのできあがったソロ作品、そこで考えていたことを
2月公演のメンバーの上本・Celineとともに話すなかで、
今回の公演タイトル、日本語で『ありしひ』、英語で『what we forgot』がでてきました。

そして、その後も皆と話をしたり、一緒にワークをするなかで、
また違うイメージが引き出されたり、浮かんで来たりしています。

昨日は『ありしひ』というタイトルについて、
あらためてそれぞれが何を思っているのか、
Celineと私と上本の3人で話をしました。

私はあらためてそう聞かれて、いま自分が感じていることを、
『玄北』の創作のときに考えていたことをふくめて話をしました。
(玄北の創作の時に考えていたことは、以前こちらのページに載せました)

・・・
自分のまわりには由来(成り立ち)のわからないものがたくさんあって、
意味も知らないまま、形だけのものがたくさんある。
そういうことに、何か空っぽな感じをもつ。

でも、何にでも作られたものには意味があって、
なのでそういう成り立ちを知ることが大切だと、最近、思うようになりました。

私にとって踊ること、とくに踊りを創ることは、
頭で知識としてわかっていても、何かあいまいでわからないことを
からだでたどることで、自分にとって確かな実感にしていく。
空っぽの箱に、中身をみたしていくようなもの。
からだを通すことではじめて、目の前にあるものが自分にとって生きたものになってくる。

だから私にとって踊ることは、
自分にとって遠く感じるものの成り立ちに触れようとすることで、
それは『ありしひ』を自分とつなげることなのかもしれない。
・・・

そんなことを思うよと話しながら、自分のソロ作品と
みんなで創っていく今回の公演のつながりが、見えてきた気がします。

上本さんは、ダンスと日常のからだとのつながりについて考えていきたい、
ダンスの動きを見た人が、自分のからだの感覚が引き出される、思い起こすようなものにしたい、という話をしていました。

Celineはダンスの創作について、彫刻家が木を彫ることにたとえてくれました。
彫刻家はできあがりを頭のなかで作って彫っていくのではなくて、
木に導かれるように、余分な部分をそいでいく。
そうしてできあがった形は、最初にあった形とはまったく違う形になっている。
でもその形は、最初の形の中にすでにあったもの。
自分にとっても、創作はそこにすでにあるものを彫っていく作業なんだ、と言っていました。


玄武という生き物を通じて、自然や宇宙や生命やとても大きな存在について、
思いめぐらせた前回のソロ。

今度はあらためて、自分が日常のなかで持っているからだの感覚に引き寄せて、
もう一度考えてみたいと思っています。


創作中の作品について

今週末のショーイングにむけての創作で息詰まってしまい、
ブログの更新もおろそかになってしまいました。

気づいたらあと数日。
集客があまりできていない、、、ということに気づき、
今までいつかブログにのせようとためていたメモを整理して、
今回の創作についてまとめてみます。

今回の創作は、一冊の本の中で見つけた一枚の絵と
そこに書かれている言葉たちがきっかけになっています。
中国の古代の人がつくった「玄武」という想像上の動物の絵。
亀と蛇があわさった動物で、北の方角・冬を象徴するものとして大切にされていたそうです。

亀のもつ形や特徴、
蛇のもつ形や特徴、
身近な動物にさまざまな象徴をふくませて、
自然や宇宙を描いている、ということが書かれていました。

本は杉浦康平さんの「宇宙を叩く」という、
アジアの伝統的な楽器について書かれている本です。
今年は音楽家のかたとのセッションも多かったので、
「音を聞く」ということへの考え方がかわりました。
もともと舞踏家の田中泯さんの本を読んでいて、
その最後に杉浦さんとの対談ものっていて、
どういう人なんだろう、、、と手にしました。

いつからそんなことを思うようになったのか覚えていないけれど、
星座とか、古代の画にある実際には存在しない想像上の生き物とかを見ると、
昔の人たちは目に見えない自然の力を、
目に見えるものと結びつけて、
いろんなイメージをつくりだして、
絵にしたり、物語ったり、身近なものにしていたんだなと感じて、
そういうふうに、踊りや絵や物語がうまれるって素敵だなと思っていました。

いま、ダンスを踊る、見せる、見るって
どういう意味や価値をもてるんだろうと考えさせられたとき、
そんな昔の人たちの行いに何か手がかりがあるような気がして、
今回ここからはじめてみようと思いました。

硬い甲羅に柔らかなからだを包む亀。
ずっしりとした手足。
ゆったりとひっそりと長くいきている、
亀のことを考えてみる。

手足がなく細長い肢体を柔らかく流れるように動く蛇。
螺旋にからみつく蛇の姿。

昔の人がこの生物に何を見て、
何を感じて、
何を託したのか。
どうしてこの2つの生物で、
冬の象徴としたのだろうか。

そんなことを考えてみました。

スタジオの目の前のコンクリートの中庭に、1つだけ大きな木があります。
このスタジオは風がよく通ります。
木が音をたてるので、風の音がよく聞こえます。
同じ場所ですごすようになって、日々の変化をとても感じるようになりました。
雨がふる、風がふく、一日の変化。
暑かった夏から、寒い冬へ、季節の変化。
それはとっても豊かな感覚だなと感じました。

創作をすると、いつもその難しさを痛感します。
ダンスの難しさも感じます。
からだが思うように動かなかったり、
感覚がわからなくなってしまったりの繰り返し。
長い道のりだなぁ、、、と思うけれど、

こうして創作過程を思い出してみると、
この創作を通じて見つけたことがあるので、
それを届けられるように踊りたいと思います。

お時間ありましたら、今週末スタジオに足を運んでいただけたらうれしいです。
どうぞ宜しくお願いします。

【スタジオショーイング詳細】
---
[日時] 11/30(土)、12/1(日) 18:00 / 20:00 
  *会場オープンと受付の開始は、上記時間の15分前より行います。


[会場] 北千住スタジオ(東京都足立区日の出町27 日の出町団地1号棟103号室)
 北千住駅からスタジオまでの地図はこちら↓

http://minori.aapa.jp/p/blog-page_6025.html

[料金] 1000円
 *お席に限りがありますので、お越しのさいは必ず事前にご連絡ください。


[ご予約・お問い合わせ] 電話: 070-6457-4761 E-mail: minori0627@hotmail.com (永井)

---


あと、北千住のネットラジオで毎週木曜日22時~22時50分にスタジオメンバーで番組をもたせてもらって、スタジオのことや、自分たちの活動のことを毎回おしゃべりしています。
私は毎週参加はしていないのですが、今日は今回の創作について話すと思います。
うまく話せるかはわかりませんが、、、

もし時間のあるかたは、気軽に聞いてみてください。
---
【CROSS WAVE☆SENJU】
http://www.ustream.tv/channel/radio-adachi-international
---


ブログをまとめながら、頭と気持ちの整理ができたみたい。

冬だからか、からだの調子があまりよくない、なんだか重い、、、と思っていましたが、
心身やわらかくいられるよう、体調を整えたいとおもいます。



インプロビゼーション(即興)

先週はパソコンでの作業を極力すくなくしてすごしていました。
今日はひさしぶりにブログを書こうと、パソコンに向かっています。

今月にはいって、クラスにきてくれている方が他の方を連れてきてくれたり、
紹介してくれたりということが続いていて、とても嬉しいです。

最近続けて通ってくださる方と昨日のインプロビゼーションのクラスのあとにお話していました。
リリースのクラスをうけていた方ですが、先週はじめてインプロクラスをうけてくれて、
こんなにからだって動くんだーとびっくりした様子でした。
最初は頭で考えてしまって戸惑ったみたいですが、いろんな課題やイメージが加わるなかで没頭していって、気づいたらからだが動いていた、という話をしてくれてよかったなと思いました。

インプロビゼーション(即興)でのダンスというと
難しいことのように感じるかもしれないし、
アーティスティックに聞こえるかもしれないけれど、
そんなことはなくて、自分の身体感覚を澄まして、
自分のからだの中を探検していく、私にとってはそんな気分です。
からだの中を感じたり、イメージしたり、そのからだの反応を観察したり、実験したり。

決まった形に自分のからだをはめこむのではなく、
自分の通ったあとに形がつくられていく。
以前、インプロはプロセス(過程)だという言葉を読んだことを思い出しました。

そんな自分のからだの発見をまずは楽しんでもらいたい、と思っていたので
気がついたらからだが動いていたという言葉は、とても嬉しく思いました。

自分のからだを感じられるようになること。
自分のからだが感じていることをそのまま受けとれるようになること。

そうしてからだも気持ちもオープンになると、
インプロビゼーションの楽しさをあじわってもらえるのかなと思います。

最近はジムやヨガに通ったり、からだを動かすことに意識をもっている人は増えているのかなと感じます。そんななかで、自分で創っていけるというのは、ほかにはないダンスの魅力なのかなと思います。

今、今月末のショーイングにむけて創作をしていますが、
その作品も即興を繰り返しながら、つくっています。

以前は即興でつくろうとしても、何をしたか忘れてしまったり、
即興でやっても積み重ならない、、、と思ったりしたときもあったけれど、
それは少し変わってきました。

きちんとイメージとからだがつながったことは覚えておけるし、
身体的なタスクであっても、
イメージのテーマであっても、
ここをほりさげてみようと入り口がはっきりできていれば、
あとから思い返す手がかりになるし、積み重ねていける。

今回はそんなふうにつくってみています。
自分のなかでぼんやりしていたことが、少しずつはっきりとしてきて、
さっきも思い出した、「インプロはプロセスだ」という言葉がまたうかんできました。



10月ショーイング終了しました

先週末のスタジオショーイング、無事に終了いたしました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!

今回はジャグリング講師のショーイングということで、
新しいお客様がたくさんスタジオにきてくださいました。

今回は私も一緒に出演させていただきましたが、
こうしてジャグリングをしている人たちがダンスをみたり、
ダンスは見たことあるけど、ジャグリングは見たことないという人たちが
はじめてジャグリングを見て知ることができたり、
ショーイングという場で、違うジャンルの人たちに触れ合うというのは、
とても良いなと思います。

もちろんジャグリングもダンスもしたことない、みたことないという人が
このスタジオを通じて、いろいろなものに触れてもらえたらいいなとも思います。
それにはまだ少し時間がかかりそうですが、少しずつ広げていきたいです。

ショーイングでは、演技をしているときも、演技をしたあとも、
パフォーマーと観客の関係が近いように感じます。
それをうまく活用していけたら、そこからまた新しい流れがうまれてくるのかも、、、
という可能性も感じました。

今回私はジャグリングのみんなとの4人のシーンと、
ジャグラー1人と私のデュオのシーンがありました。
デュオ、しかも男性とのデュオはあまりないのでとても新鮮でした。
相手がジャグラーということもあったと思いますが、
相手によって自分の在り方や居かたが変わるんだなとも感じました。
一緒に組む相手によって引き出されるものがあるなぁ、と。

打ち上げのときに、そんなダンサーと組んだときの感覚とジャグラーと組んだときの感覚の違いについて私が感じたことを話しました。
ジャグラーの人と一緒にやって感じたのは、彼らがお互いをよく見ているなということ。
無言のサインをだしあっていて、それをききあって、それに返していくというのがダンサーよりも明確なように感じていました。
目の前におきたことに対して、主体的に関わって、返していく感じ。
そんな話をしていたら、ジャグラーはどうしても失敗があるから、
目で確認して、目の前でおきたことに対してつなげていく必要が常にある
ということが関係するかも、、、といっていました。

ジャグラーのみんなの動きはとても客観的に見えたのは、そういうことなんだなと思った。
ジャグラーどうしのパフォーマンスにはモノだけでなく、
そういう無言のキャッチボールが見える気がしました。

今回挑戦して見つけたことから、これで終わりにするのではなく、
引き続き発展していけたらいいなと思います。

彼らは11月からクリエーションクラスをスタートして、
2月にまたスタジオでショーイングをしますので、お楽しみに。




会場での稽古。『その場所で踊る』ということ。

今週の火曜日、水曜日は数時間ずつでしたが、BankARTの会場でリハーサルをしました。

稽古場でつくっていたものを、その空間でやってみると、いろいろとかわってくる。特に今回は川俣正さんの作品が会場にあるので、その存在がとても大きい。それと、床がコンクリートであるということも。よくよく考えてみれば、床についてはわかっていたのに、なぜもっと考えていかなかったのかと反省。コンクリートの床はザラザラ、ボコボコしていて、いつもの稽古場のように滑らない。振付をかえるのか、床に何か敷くのか、、、。会場がつかえるのは、あと3回しかないので、焦ってしまう。そんな場所とのズレから、火曜日は少し苛立ちさえ感じた。でも、あの場所で踊るということをもっと大切にしようと思いなおして、水曜日のリハーサルに向かうと、少しからだが空間になじんでくる。

同じコンクリートの床でも場所によってかなり違うことにも気づく。ツルツルしているところもあれば、ザラザラしたとこもある。それもふまえて、自分の動きを組み立てなおしてみたり、動きをすこし変えてみたりしました。ジャグラーのあきらくんが、ボールを床にはずませて動いていると、場所によって響きが違うことがわかる。とても音が響くところがあって、きっと下が空洞になっているのかも、とパーカッションのマメちゃんがいっていて、面白いなーと思う。このコンクリートの下にまた違う空間がひろがってる。

劇場でないところで、公演をしていると、なんでそういう場所でやるの?と聞かれることや、そう思われているんだろうなと感じることがある。ある人からは、面白いね、という気持ちを感じるし、ある人からはなんでそんな環境でやるの、という否定的な気持ちを感じることもある。

コンクリートだけでなくて、ゴツゴツした岩の空池で踊ったりもしたし、ふわふわの土の上で踊ったりもした。劇場外で公演をすると、稽古場でのダンスは、会場である意味、崩れていく。でも、それが面白くもある。

なんで、劇場でやらないの?の答えの一つは、自分達が創作したり活動できる場所を探して、続けてきた結果そうなっていたというところがあると感じます。劇場やスタジオをかりるのは高いし、そういう場所でしか踊れないとなったら、踊りを続けていくのが難しくなってしまう。こういう場所でしか踊れないと思うより、そこからひろがる可能性を見つめたほうが、わくわくする。

どこでだって踊れるし、それはとても面白いこと。自分たちのまわりに面白い場所がいっぱいあるし、その場所にいくと、必ずそこで過ごしている人や過ごしてきた人がいる。創作活動をしていると、その場所とそこにいる人を感じる。自分が踊れる場所、創作できる場所で活動を続けてきたことで、今はそのことに意義があると感じるようになりました。

自分が立っている場所をあらためて感じることもできる。こんなに固いものの上に立っているんだなとか、土はこんなに柔らかいんだなとか、その場所の歴史を感じたりとか。いろんなことを想像する。それってとても豊かなことだなと思う。踊ることや創ることが、選ばれた人のための、選ばれた日だけのものではなくて、もっと自由に広がっていってほしいと思う。

稽古場での作品づくりにはいると、忘れてしまいがちだけど、この場所で踊るということを楽しめるように、準備していきたいなと思う。

写真はパーカッションのマメちゃんが楽器を準備しているところ。楽器も使うけど、いつもいろんなモノで音をだして、楽しませてくれます。今回は植木鉢をもってきていました!まだいろいろ考えているみたい。楽しみです。




こちらはジャグリングのあきらくん。




2日間の現場稽古を終えて、明日からまた稽古です。良いものが生まれるよう、頑張ります。


4月にむけて再始動

ブログの更新が久しぶりになってしまいました。

2月の水然みきさんの公演も無事に終わりました。見に来て下さった皆さま、ありがとうございました。私の最初のダンスの先生も久しぶりに私のダンスを見に来てくれて、終わった後に一緒にお茶にいき、たくさんお話をしました。いろいろなアドバイスや意見をいってくださり、有難いなと思います。

今回は生演奏でしたが、先生が生演奏で踊る機会は大切にした方がいいといっていて、私も今回そう思いました。最近音楽家とご一緒する機会が増えて自分が変わったのは、音楽のうしろにそれを創った人や、演奏家がいるということを、前よりも感じられるようになったことだと思います。そう感じれることで、一緒に踊る存在として音楽をもっと大切にできるようになったことだと思います。ダンスと音楽の在り方、むずかしさも感じますが、音楽家との出会いは大切にしていきたいと思います。

今月からはAAPAの4月公演に向けてのリハーサルが再開します。時間をみつけて、今回の企画や出演者、作品について紹介していきたいと思います。

今回は制作の奥村さんの紹介で、ジャグラーの人と一緒にやります。
去年一度奥村さんが制作をしているジャグリングの公演を見に行き、はじめて舞台でのジャグリングをみました。今回一緒に創作するにあたって、参考にといろいろなジャグリングのカンパニーの公演映像や、ダンサーとジャグラーの共演作品の映像などを見せてもらいました。とても興味深いです。いろいろなタイプがありましたが、私が面白いなとおもった映像を一つ紹介。
↓
●Collectif Petit Travers, Pan-Pot ou Moderement Chantant - Trailer

シンプルに物が空間に浮かんでいるのが、とてもきれいと感じました。そしてジャグラーの人の動きがとてもきれいと思いました。

奥村さんが制作協力、今回AAPAの公演に出演してくれるジャグラーの宮野くんが出演しているジャグリングの公演が3月29日~30日にあります。興味のある方は是非いってみてください。詳細はながめくらしつのブログをみてみてください!

今日は一日ゆっくりと作品について考える日。
夜は今回ダンサーとして参加してくれる高田真琴さんの公演を見に行ってきます。彼女がどんな作品をつくるのか、たのしみです。

ダンサージュ創作ノート3・4回目

ここのところすっかり更新が滞ってしまいました。
たくさんの出来事があり、書きたいことはたくさんありますが、時間をみつけて少しずつでも言葉にしていけたらと思います。

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ダンサージュ創作ノート3・4日目

ノートを書く時間がなかったので、3・4回目はまとめて。
この2回では、一つの振付にたいして、自分が空を見上げたときのことを思い出して、そのイメージをベースに振付をアレンジしてみてください、とお願いしました。それぞれに考えてもらう時間をとって、一人ずつみせてもらい、その人がイメージしたことを言葉できき、身体をみて、質問したり、提案したりする。そうやって対話をしながら、それぞれのダンスをつくる「何か」を探していきました。そうして、それぞれからでてきたイメージと身体からテーマになりそうなところを、私から提案して、深めてもらう、という作業をしました。
これは、AAPAで、演出に私がしてきてもらった形でもあります。私自身、自分のダンスを見つけていく上でとても役立ったと感じているので、自分とは違うバックグラウンドをもつ人たちと創作していくときの方法としてよいのではないかなと思い、今回やってみようと思いました。それぞれがもったイメージとそこにある身体から、一緒にその人のダンスを見つけたい、と思って今回はこの方法をチャレンジしています。
それぞれのテーマとしてでてきたのは、例えば
重さと軽さ
自分の内と外の方向性
バラバラになる身体
明るさと暗さ
寝たときに見る空と立ったときに感じ空
などなど。それぞれの空のイメージから、抜き出してみています。

それぞれのダンスがどこに行き着くのか、楽しみです。

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そして土曜日のクラスでは、足と床を仲良くすることを目指してみました。
腰をおとして、しっかり床を感じること、骨盤で空間を移動していくこと、膝をやわらかく使うこと、などなど。いつもの床のエクササイズは足早にすませ、立ちでのエクササイズの時間をたくさんとるようにしました。が、、、時間はあっという間にすぎてしまう。もう少しいろいろやりたかったけれど。。また来週やりたいなと思います。

1/26 Dansage作品創作ノート2

1/26 Dansage 作品創作ノート2

今日は先週予定していた重さのパートナーワークではなく、背骨のワークに。
今回あらためて考えると、時間はあるようでない。だからなるべく、今回の作品のテーマに直接つながる形でやるのがいいだろうと考えなおし、まずはソロワークを中心にしたほうが良いと思いました。

ということで、パートナーの手をかりながら、背骨をみつけるワークから。

それからソロワークにして、イメージで動いていくワークをしました。床に寝た状態から背骨を意識しながら動いてみる。前後左右のカーブやねじりの動き、その組み合わせ。なるべく手足はつかわずに。柔らかく。

すこしずつ視界をひらいて、まわりを見渡しながら動き続ける。手足で少しからだをサポートしながら、少しずつ床から高さをだしていく。

床から高さがでることで、からだの重さがでてくる。身体の重さを感じてみる。どこはおもく、どこは軽いのか。

身体の中に水をイメージしてみる。頭と骨盤が器のようなイメージで、背骨を通して水を2つの器の間をいれかえていく。たくさんの水、すこしの水、ゆっくり流していったり、水鉄砲のようにはやくしてみたり、器なかでゆらがしてみたり、いろんなイメージをしてみる。

自分の足をみつける。手足4つの支えで自分の重さをころがしてみる。どんな動きができるか、探してみる。

外の空間にリーチするように1つの支えをはずして、さらにからだを大きくひろげる。3つの支えで動きを探してみる。

手や足で床をおして2つの足にたってくる、立っては床に落ち、落ちては上がってくる。

両足に静かにたって、からだのゆれをみつめてみる。しだいにそのゆれにみをゆだねながら、深く落ちて、おして引き上げる。自分のからだが動くにまかせる。

まわりに目をひらいてみる。まわりに開きながら動き続ける。自分の中のゆれと、外のからだと、自由に踊る。

この流れをまずは一時間くらいかけてゆっくりと。

そして、2グループにわけて、7分くらいずつ今の流れを自分のペースでたどってみる、ということにチャレンジしてもらいました。各自にとってどのイメージやルールが好きなのか、やりやすいのか、私にとって、参考になりました。

最後のシェアのときに、自分を人に見せるということに、リハーサルを通じて練習していってほしいという話をしました。舞台に立つということは、人に自分を見せるということは、やっぱりとても覚悟のいることだと思う。踊り手に自分を人にさらけだす自覚がなければ、観客として舞台に立つ人を見る意味がなくなってしまう、と思う。
コンテンポラリーってなんだろう、コンテンポラリーな作品をつくるってなんだろうって考えてきて今おもうのは、作家の問いかけに対して踊り手が自分を表現していく、ということなんじゃないかなと思う。作品っていう大きな枠組みの中に、多彩な個々のからだと思いがある、という形が私は理想にしてるのかなと思う。それをどう作り出していけるのか、時間がかかっても、考え続けていきたい。

音楽と空間。

今日は来月公演でご一緒させていただくことになった、水然みきさんのリハーサル。
みきさんとの出会いは2006年はじめてAAPAの企画に関わったときで、それから公演をみにきてくれたり、一緒にお食事にいったり、ダンスについていつもいろいろな意見をいってくださる方です。ここ数年は笠井叡さんのもとで学んでいました。実際に一緒に舞台にたつのは初めてです。

今月は今回の作品や彼女の演出やダンスについて知るために、みきさんがいろいろなからだづくりやワークをしてくれています。今日は空間づくりのワーク。前の空間をつくる、うしろの空間をつくる、左右の空間をつくる、頭の上の空間をつくる、足の下の空間をつくる、と一つ一つ意識をもって動くワーク。

意識をかえると感じることがかわる。見える風景もかわる。外からみていてもその変化がわかる。こういう意識変化にともなうからだの変化を大切に、みきさんとの作品はつくっていけたらいいなと思いました。自分が今どこの空間を意識しているのかを明確に意識することの大切さを実感したリハーサルでした。

上の空間をつくると、空をかんじる。からだが軽くなって、夢のイメージ。気持ちよくからだがのびていく。どこまでも広がるそらに小さな自分がぽつんと立ってる。

下の空間をつくると、足が根をおろす。最初は下に下にとイメージしたけれど、途中で地面は広がっていることに気づいて、少し遠くの下を感じてみた。視界の先に水然さんも踊っていた。みきさんの気配を感じながら踊ってみた。

シンプルに手をやわらかくひろげて前に動きながら前の空間を感じる、同じように後ろに下がりながら後ろの空間を感じる。そんなシンプルな動きが自分の意識をひろげてくれた。どれほど遠くまで意識できるのか、それを保ったままうごけるのか、どんな距離感、どんな大きさの空間でおどるのか。

今回の公演はすべて生演奏。詩や言葉から作曲されたピアノ曲をもとに創作がすすんでいます。ともかくまずこの音楽を聴いてほしい、とみきさんには言われました。『今回の作品は言葉や詩から曲がうまれ、曲からからだとカタチが生まれていきます』という言葉をもらいました。

この音楽に耳をすませながら、そこからでてくるからだを一緒にみつけていきたいです。リハーサル期間は短いですが、本番にむけて言葉とダンスの関係や、音や人を聴く・感じる感性を日々のダンスのなかで深めていきたいと思います。