ページ

「物」を使って踊ること


写真にあるのは今週末のスタジオショーイングで上演する
AAPA『短い旅行記 2015』(日の出町団地スタジオver.)で
私がダンスの中で使っている「布」と「棒」です。

「布」も「棒」もとても面白い素材だなと思います。
物じたいの動きもあるし、それによってひきだされるからだもあるし、
浮かび上がる情景もあるし、興味深いです。

今まで、ダンスを考える時は「からだだけで」と思う気持ちが強かったのですが、
最近少し、自分に変化を感じています。

「物」との関わりについては、2011年に上演したAAPAの作品『終わりの予兆』の創作のとき、
いま自分達の身の回りのある物たちと、からだや動きへの影響を探りました。
AAPA『終わりの予兆』の動画は下記をご覧ください↓


このときはノートやペットボトル、服など、実際に家のなかにある物たちを
舞台の上にひろげていました。
このときは、物からの影響が、どうからだと動きに蓄積されていくか、
というのをテーマにダンスをつくっていきました。

当時からもう4年近く経ちますが、今回の『短い旅行記』では、
そこからまた発展して、すこし違った感覚で「物」を扱っています。

そこには、AAPAが2013年に北千住にスタジオを開いて、その場所で
出会った様々な人たちと活動をともにしたことが、影響していると思います。

昨年の夏に、スタジオで行っていたワークシェアという企画で
ジャグラーの山村侑里くんのクリエーションに出演したときに、
いろいろな大きさのストールや布を使いました。


いろんな着方をしてみたり、布で人とつながりながら動いたりしました。
布という素材から受ける影響をいろいろな形で感じることができて、
ジャグラーならではの物への視点が新鮮でいろんな発見ができました。

「棒」は武術家の田代順さんと杖をつかったワークをしたことや、
今回一緒に創作しているジャグラーのクリスくんが
「デビルスティック」という棒のような道具を使っていたり、
バトンをもっていたりしていて身近になりました。


日々このスタジオで出会ってきたものや人が、ここにあるんだなーと思いました。
今まで見つけてきたことや、今感じていることを、
スタジオショーイングという形でこれからも共有していくことができたらと思います。

今回上演する『短い旅行記』には、俳優・ダンサー・ジャグラーが出演し、
それぞれが言葉とからだ、物を通じて、ひとりのお祖父さんの思い出をたどります。

音楽家によるライブ演奏、会場に展示される美術作品もお楽しみいただけます。
今週末、お時間ありましたらぜひスタジオにお越しくださいませ。

【公演についての詳しい情報は、下記ページにてご覧いただけます。】
https://note.mu/aapa/n/n496dda712df5

-----

AAPA『短い旅行記 2015』(日の出町団地スタジオver.)

日本で米寿を迎えた祖父は、0歳から12歳までシンガポールで暮らした日本人少年のひとり。その祖父の思い出から、海を挟み、世代を挟んで、異なる「わたし」が重なる『短い旅行記』を書いていく…。

作・演出: 上本竜平
出演: 永井美里 / 佐々木隼人 / 石神夏希(ペピン結構設計)

楽曲・演奏: 西川裕一(Sylianrue)
美術: 渡邊のり子(百景社)

開演日時:
2015年 2/7(土) 16時 / 19時、8(日) 14時 / 17時
(受付開始は開演の15分前になります)

上演時間: 約60分

会場: 日の出町団地スタジオ

料金: 1,800円 (前日までに要予約。当日券は2,000円になります)

ご予約: 下記の予約フォームより、予約情報の入力をお願いします。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/613abd4a343543

お問い合わせ:
[Tel] 070-6457-4761 [Mail] info@aapa.jp
-----