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音楽と空間。

今日は来月公演でご一緒させていただくことになった、水然みきさんのリハーサル。
みきさんとの出会いは2006年はじめてAAPAの企画に関わったときで、それから公演をみにきてくれたり、一緒にお食事にいったり、ダンスについていつもいろいろな意見をいってくださる方です。ここ数年は笠井叡さんのもとで学んでいました。実際に一緒に舞台にたつのは初めてです。

今月は今回の作品や彼女の演出やダンスについて知るために、みきさんがいろいろなからだづくりやワークをしてくれています。今日は空間づくりのワーク。前の空間をつくる、うしろの空間をつくる、左右の空間をつくる、頭の上の空間をつくる、足の下の空間をつくる、と一つ一つ意識をもって動くワーク。

意識をかえると感じることがかわる。見える風景もかわる。外からみていてもその変化がわかる。こういう意識変化にともなうからだの変化を大切に、みきさんとの作品はつくっていけたらいいなと思いました。自分が今どこの空間を意識しているのかを明確に意識することの大切さを実感したリハーサルでした。

上の空間をつくると、空をかんじる。からだが軽くなって、夢のイメージ。気持ちよくからだがのびていく。どこまでも広がるそらに小さな自分がぽつんと立ってる。

下の空間をつくると、足が根をおろす。最初は下に下にとイメージしたけれど、途中で地面は広がっていることに気づいて、少し遠くの下を感じてみた。視界の先に水然さんも踊っていた。みきさんの気配を感じながら踊ってみた。

シンプルに手をやわらかくひろげて前に動きながら前の空間を感じる、同じように後ろに下がりながら後ろの空間を感じる。そんなシンプルな動きが自分の意識をひろげてくれた。どれほど遠くまで意識できるのか、それを保ったままうごけるのか、どんな距離感、どんな大きさの空間でおどるのか。

今回の公演はすべて生演奏。詩や言葉から作曲されたピアノ曲をもとに創作がすすんでいます。ともかくまずこの音楽を聴いてほしい、とみきさんには言われました。『今回の作品は言葉や詩から曲がうまれ、曲からからだとカタチが生まれていきます』という言葉をもらいました。

この音楽に耳をすませながら、そこからでてくるからだを一緒にみつけていきたいです。リハーサル期間は短いですが、本番にむけて言葉とダンスの関係や、音や人を聴く・感じる感性を日々のダンスのなかで深めていきたいと思います。