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「武術」のワークショップを企画したきっかけ

7月のショーイング「武術とダンス」にあたり、
スタジオで「武術」のワークショップを企画していこうと考えた理由について
あらためて書いてみたいと思います。

思い当たるのは、AAPAのダンス作品で大きなテーマのひとつとしてある、
「不安定な状況で立つ」「揺れながら立つ」という動きです。


そこでは、「崩す/立ち上がる」という動きが必須になってくるのですが、
自分のからだを自分で崩すというのは、なかなかリアリティをもって実現することが難しい。
どうしても「演技」になってしまったり、崩れることへの怖さが勝ってしまったりする。


そこから、からだをうまく(効率よく)使った、きれいな・無駄のない動きを追求するには、
頭で考えるイメージからいちど離れて、身体的にからだを動かす/操作する/変化を起こす
「身体作用」に集中する必要があるのでは、と考えるようになりました。

そのことをどう解決していこうかと考えていた時に、ヒントのひとつになったのが、
合気道を体験したときに知った「すみ落とし」という技の原理でした。



この技は、ある場所に自分のからだを持っていくと、からだが自然と崩れるというもの。
その動きに集中してみたとき、からだの反応として、
「自分で自分に技をかけることによって、自然と崩される」という感覚がありました。

そしてこのときに浮かんできたのは、からだで体験したことは何より強く残る、ということ。

AAPAでは、野外のさまざまな環境でのパフォーマンスも経験してきましたが、
土・岩・海の近く、山の中、雨の中などで踊る中で、
からだで表現できることの幅が広がっていった感覚がありました。


この経験から、「崩れる」ということをからだで表現するのであれば、
実際に武術の技を通じて、「崩される」ことを体験することが効果的だと思ったことが、
スタジオで武術のワークショップを行うきっかけになったと思います。

今回の7月ショーイングでは、スタジオで行ってきた「武術のワークショップ」で体験した
武術の型や技から考えた、動きや振付によるパフォーマンスを行います。

いつものダンスとはまた違う「からだの使い方や感覚」を見てもらえればと思っています。
お待ちしています!

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▼ 7月スタジオショーイング 『武術とダンス』

日時: 7/25(土) 17時、26(日) 15時

料金: 前売 1000円 / 当日 1200円

出演: 佐久間瑞穂  福田寛之 / 田代順(武術家)  永井美里  上本竜平

【予約フォーム】
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f468c291360520

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