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「歌/声」への興味:AAPA『となりとのちがい vol.5』


5/18(金)~20(日)に北千住駅周辺の会場で行う
AAPA『となりとのちがい vol.5』のゲスト
各「ジャンル」に興味を持ったきっかけなどを
紹介します。3回目の今回は「歌/声」です。

私が「歌/声」を意識するようになったのは、
ダンサーとして作品に出演したこともある
水然みきさんがスタジオで開催してくれた
「ことばとからだ」と題したワークショップ
私も参加したことが、きっかけでした。

私は人前で「歌う」ということはとても苦手で
カラオケなど含め、何か歌わなければいけない
状況になると身構えてしまうため、なるべく
避けるようにしてました。
(これは、ダンスを普段しない人がダンスを
踊ることに持つ感覚に、近いかもしれません)

そんな私が、水然さんのワークを受ける中で
呼吸の延長に声があること、
声を出すことの気持ち良さ、
人の声が重なりあう響きの美しさを知り、
「声」を「からだの動き」の延長として
感じられるようになりました。

音程がはずれたら恥ずかしいとか、
そういう心配が必要な形ではなく、
音や声そのものを味わう体験ができたことで
自分の「歌/声」への意識が、変わりました。

その後、「フリープレイ東京」という企画で
即興音楽家のスティーブンさんとAAPAで
共同ワークショップをする機会があったり
昨年から桜美林大学のミュージカル演習の
授業でダンス講師をすることになったりと、
継続的に「声」や「歌」に触れる機会に恵まれ
自分にとって新たな発見が続いています。

今回、AAPA『となりとのちがい vol.5』
ゲストとして参加いただく中村明日香さんと
ご一緒するのは初めてですが、
先日のリハーサルで明日香さんの声を使った
ワークを体験させてもらいからだがとても
すっきりと気持ちよくなると実感しました。

からだの力をぬいて声をだす大切さや、
自分のだしている声を「波紋のように」
まわりにひろげていく、という声がけが
ワークを受けるなかで印象に残りました。

そして、自分の声と他者の声の響きを感じる
時間は、その場の空気をみんなでならしていく
感覚がありました。
空気や自分の感覚の変化を味わいながら、
すこし儀式的なイメージも浮かんできました。
そんなふうに始まる舞台があってもいいなと
感じています。

また、『となりとのちがい』シリーズでは、
街の風景に残る「時代」を感じるものたちの
空気を作品のなかで引き継ぐように、
AAPAの以前の作品ではほとんど使わなかった
「歌謡曲」が流れたりします。

「歌謡曲」は、踊り手にも、観る側にも、
「情感」を誘うように思います。

創作プロセスのなかで、過去の歌謡曲のPVを
見て、その映像から感じるイメージについて
話すこともあったのですが、
舞台とのつながりで言うと、目の前で行われる
パフォーマンスが生っぽくても、「歌謡曲」が
重なるとどこかフィクションになるというか、
映像的に感じる気がします。

先日の明日香さんとのリハーサルでも、
80年代のPVをyoutubeで探して見ながら、
子どもの頃に好きだった歌手についての
エピソードや、ものまねをしていた話を
聞かせてもらい盛り上がりました(笑)

自分は、SPEEDや安室ちゃんとかのPVを見て
ダンスを皆でコピーして高校の文化祭とかで
踊ってました。懐かしいです。


いまスタジオに来てくださっている方々から
すると、ちょっと意外に感じるかも?(笑)

「歌」は、ある時期・時代を切り取るように
自分のなかに保存されている感じがあるなと、
あらためて思っています。

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スタジオでワークショップを行ったことがある
「武術」「歌/声」「サーカス / ジャグリング」
「仮面」の各ジャンルからゲストを招き、
毎回、異なるゲストと会場の組み合わせで
上演する、AAPA『となりとのちがい vol.5』

「歌/声」の中村明日香さんがゲストの回は、
5/18(金)19:20と、19(土)19:00開演の回です!

今回のように様々なジャンルのゲストを招く
企画を行う背景には、「ダンス」という言葉を
「からだを使ったパフォーマンス」に置き換え
新鮮な感覚に触れる機会を増やしたい、という
思いがあります。
ご興味・ご都合あいましたら、ぜひどうぞ

▼チケットの購入はこちら↓
http://engeki.jp/pass/events/detail/419