今回参加してくれたのは4名。私と上本さんをふまえて合計6名。
男性3名、女性3名と良いバランスです。
今回このクラスを企画したのは、経験や経歴の異なる個人が一緒に一つの場をつくりあげていくためのヒントを、コンタクト・インプロを通じて探りたいと思ったからでした。
コンテンポラリーダンスの魅力は、その多様さと自由さだと思います。
いろいろな人がいて、いろいろな表現があって面白い。
でも、多様だからこそ、どんどん細分化してしまい、
自由さやオープンさが魅力なはずなのに、閉塞的になってしまっている気がしていました。
何かを一緒にしようとしたときも、経験や経歴が違うために共通の身体言語をもっていないので、うまくコミュニケーションがとれなくなってしまう。
CIフェスティバルでは、本当にいろんな経歴・経験の人がオープンに、
フラットに、一緒にダンスを探求して、楽しんでいる様子を目にします。
そこから生まれてくるダンスに、心から感動することがあります。
個々が個々のままに、一緒にひとつの場を生み出す方法を何か見つけていけたら、と思います。
誰でも自分のからだ一つで参加できる面白さ。
そのための一歩となったらいいなと思います。
=====
火曜のクラスでは、CIフェスのAdyの「ショーイング・リハーサルクラス」でおこなっていた、「空間のフォーカスをとる・与える」ということを深めていけないかとプログラムを考えていきました。
Adyがクラスでやっていたことを紹介すると、、、
まず全員が空間のなかを自由に歩いている。
これは空間のどこにもフォーカスがないニュートラルな状態。
途中でAdyが誰にフォーカスをあてるか、指示をおくる。
その人にフォーカスがあつまるよう、みんなで全体をつくる。
Adyが手をたたいたら、すぐにリセットしてニュートラルな「歩く」にもどる。
しばらくこのワークを続けた後に、
今度はAdyが手をたたいたら、すぐに誰かとデュエットを踊る、というタスクが加わる。
次第に、参加者自身が自分がフォーカスをとりたいときは、
口笛や声でみんなにしらせるというオプションも加わる。
細かくは他にもあったと思いますが、こんな内容でした。
クラスのなかでAdyが「ジャムとパフォーマンスの違い」について、
「空間に対する意識の違い」だと話していました。
昨日はこのワークをヒントに考えたタスクをみんなに提案し、取り組みました。
前半はみんなで動き、後半は4人で10分踊り、
2人はお客さんになる、という方法ですすめました。
10分終わったら、観ていた2人はそれぞれ気づいたことをみんなにシェアする。
少しルールを足したり、変えてみたりしながら、3セットくりかえしました。
こうして観ること、踊ること、話すことを積み重ねていくと、
みんなでシーンを共有できる瞬間がふえてくる感じがありました。
来週は、「静かに/激しく動く」とか「動作的/抽象的な動きで」とか、
動き方/質感にルールをもって試してみようという話になりました。
++++++
写真はこの前のCIフェスのパフォーマンス後に行った代々木公園ジャムにて。フェス中はまったく余裕がなくて、一枚も自分で写真がとれなかった。。。
けれど、フェスの様子はそのうちC.I.N.N.のWebでサイトで更新されることと思いますので、
関心のある方はぜひチェックしてみてください。
⇒C.I.N.N.Website