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つくばワークショップ

6日はエレスカの通訳として一緒につくばのワークショップへ。
子どもたちとのコンタクト・インプロのワークショップは初めてでした。

午前中のクラスはコンタクト・インプロ初級編ということで、小・中学生がほとんどで、大人の方が一人。子どもたちは普段はスタジオでバレエやコンテンポラリーを学んでいるそうです。今回ワークショップを企画してくれた西園美彌ちゃんの教え子たちとのころでした。

コンタクト・インプロは子どもから大人まで一緒に楽しめるもの、といってはいるものの、子どもと大人が一緒で本当に大丈夫なのかと内心すこし心配でした。

ワークショップは円からスタート。エレスカ先生はまずその円を見渡してみて、といいました。
人の体が作る形や色をみてみてと、つづけます。GWにかけてエレスカのワークショップ通訳を続けていたので、彼女独特の言い回しもわかってきました。こういうふうにみんなの身体で作られている形をいうとき、彼女は『landscape』という言葉をよく使いました。その言葉の使い方が素敵だなと思います。身体がつくる風景。山があって、谷があって、いろいろな形があるでしょう、と声をかけます。そのあとに、今度は身体と身体の間の形を観察してみようといいます。そして、もし自分で好きな隙間をみつけたら、そこの隙間に動いて行って、自分の身体でうめてみようといいました。
なるほどなー、こういうワークができるのかーと思いましたが、緊張気味の子どもたちはなかなか動かず。それでも、サポートではいっていた大人たちにまぎれながら、少しずつ動き始めていました。

そのあとは、空間を自由に歩くワーク。このときも、人の身体がつくる風景と、隙間のことを声掛けしていました。しばらくした後に、地面が天秤になっているようにイメージしてといいました。どちらかに人があつまりすぎると天秤が傾いてしまう。なるべく水平にたもつように、まわりをみながらあるいていくように、と声かけがありました。このおかげで子供たちがまわりをみながら自分を動かすようになりました。空間を全体としてとらえる感覚はとても大事な要素の一つ。こういう言い方があるんだな。そこから、しだいに歩くスペースを狭く制限していって、しまいにはほとんどおしくらまんじゅう状態に。ジャングルをあるくように、上下もつかって、身体と身体の間の窓をくぐっていくかんじで、と声がかかります。どこか遠慮がちだった子供たちも、触れ合うことや身体の距離が近いことに自然と慣れているようなかんじがしました。最後にみんなでお団子になった状態で、楽な場所、心地の良い場所をみつけて、少し目を閉じました。いつのまにかみんなくっつきあって、身体をゆだねてました。

そこから今度はパートナーワークへ。頭と頭をつけたままどう動けるだろう?手と手をつないだままどう動けるだろう?足と足、おしりとおしり、肩と肩だったら?といろいろな場所でくっついたまま、動きを探します。パートナーをかえながら、いろんな動きをみつけていきます。そのあとに2つの身体のバランスをみつけていくワークをしたり、お互いの身体のうえにのってみたりするワークもしました。

2時間半のワークショップの間にずいぶんいろいろなことをしたように思います。子供たちにとっては長い時間だったと思いますが最後までよく頑張っていました。
最後に感想・質問はありますか?と尋ねたとき、小学生の女の子から「先生はダンスできるの?」と質問がありました(笑)その子にとって今日やったことはダンスだとは感じなかったということなんだなと思ったのですが、その質問にエレスカははっきりとした言い方で「コンタクト・インプロはときに遊びのようであり、ダンスでもあります。ある人達はこれをダンスと呼ぶのです」といっていて、そのときのエレスカの感じが印象的でした。最後にエレスカと私で少し即興をみせて、午前のワークショップは終わりました。

午後はスタジオでストリートダンスを習っている中高生と大人2名、ストリートの先生方も加わり、総勢50名ほどでワークショップが行われました。先生と生徒が分け隔てなく、ワークショップに一緒に参加しているのがとても良い感じでした。先生方がとても楽しんでくれていました。ジャンルはちがくてもさすがダンサー。身体の感覚が良いのと、なにより動くのを楽しんでいて、どんどん発展させていました。

こちらでやっていたワークも紹介できればと思うけれど、また次回に。

午後のワークショップをおえたあとは、つくば山の近くの温泉までつれていってもらいました。気持ちよかったー。駅の近くでエレスカと最後の夕飯をたべ、あらためていろいろな話をしました。とても勇気のでる話を聞けました。私も頑張ろう、と思います。

今回企画してくださった、つくばのDASスタジオの皆様に感謝!中高生のうちから、海外講師のワークショップやCIに触れることができて、良い先生たちに囲まれて、このスタジオの生徒さんは幸せだなーと思います。ワークショップでのひと時がこれからにつながる糧になりますように。