昨日のリハーサルでは丁寧に呼吸を感じるワークをしました。
最近は自分が踊るときに身体づくりとしてやっていることを人に伝えていくために、どうしたらいいのかをリハーサルで探っていくことをしています。
今まで人に振付をしたり、一緒に作品をつくったりしてきましたが、身体のフォームを覚えてもらうだけでは、なかなか共有できない部分があるということがわかってきて、時間がかかっても自分がダンスを踊る上で大切にしたいと思っていることや、おこなっていることを丁寧に伝えていく努力をしよう、その方法をみつけようと思っています。
前回のリハーサルで身体の中の空間に呼吸を通すというのがよくわからない、
ということだったので、ともかく丁寧に時間をかけて。
こういうワークは外からはっきり見えるわけではないし、
本人の感じられたか、感じられないかでしか判断ができないので、
時々言葉で確認しながら。
お互いがとても正直になることが求められるなと思う。
分からないなら、分からないといってくれると信じられるから、
分かるという言葉も信じられる。
分からないといわれたら、それを受け止めて別の方法を考える。
まずはねっころがって呼吸に意識を向ける。
ただ呼吸とその身体の動きを観察する。
身体のこっている場所や力がはいっている場所がないかを感じてみる。
違和感のある場所に意識をむける。
身体を袋のイメージで、呼吸と一緒に膨らんだり縮んだりする袋にイメージする。
胴体の中の色々な場所に意識を移しながら呼吸を入れる場所を変えていってみる。
身体の中の空間を見つけていくようなイメージで。
胴体の空間が広く感じられたら吸った呼吸を右手にながすイメージで呼吸を右手におくる。
呼吸の通り道を感じながら、右手の空間を感じる。左手、右足、左足、頭と順々にやる。
身体の状態をあらためて感じる。
こうすると私は最初でこぼこに感じた自分のからだが平らになる感覚になる。
これにかかる時間はその日による。これをしなくても、すぐに身体が準備できている日もある。
ひとまず昨日は時間を10分ときめて、私が言葉でディレクションしながら試してもらい、
どうかと聞いてみた。
良くわからない、、、別のことを考え始めてしまったり、集中できない。わかっているような気にはなる気がする、、というような返事だったので、少し考えて、今度は私が相手の身体に手をあてて、そこに意識を集中するようにしてもらった。そうすることで、分かりやすくなるといってもらえた。
手より足のほうが難しかったよう。一度目は膝から足首にかけての意識がきれて、すごい足が短い感覚がする、と。なのでもう一度膝から下だけ時間をかけてやってみた。
こうしてゆっくり時間をかけてやることで身体に呼吸を通すという感覚は分かってもらえた。
そのあとは、呼吸のイメージも使いながら身体の中の空間を自由に見つけていくワークをしてみたり、呼吸のラインのイメージの長さを身体の外側までのばしたり、身体の途中まででとめたり、イメージで動きを探るワークを。呼吸のワークを終わって、だるそうだった身体が元気になっていました。
すこし休憩をはさんで、後半はちょっとワークからは脱線して、短い振付をおどってみたり、テーマをもとに踊って見たりして昨日のリハーサルは終わり。
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今リハーサルで人につたえようとしているような踊りの前にある、身体の調整の部分はダンスに限らず、いろいろな人と共有できる部分ではないかと思って、最近「ボディ・ワーク」や「ボディ・コンディショニング」として、ワークショップを企画している。
まだ、タイトルとしてどの言葉がいいのか迷ってます。
コンテンポラリーダンスはいろいろあるけど、こういう自分の身体に聴く力、
そこからはじまるダンスを私は大切にしたいのだなと、感じる。