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子どもの創作のお手伝い。

今日の座間基地での子どものコンテンポラリークラスは小学生中学年の女の子1人だけでした。一番ながく私のクラスにきている子。自分でつくるのが好きな子なので、クラスの後半は、曲を選んで、創ることにしました。

何曲か聞かせると、草原で女の子が走ってるイメージ!とお気に入りの曲がみつかり、そこから創作をはじめました。創る力の強い子なので、基本的に私は質問や提案をしたり、でてきたアイディアを組み立てていくお手伝いをするだけのサポート役。
スタジオにある小物もいろいろだして、好きにやらせてみる。その子が選んだのは、紙でつくったお花とバスケットと、3つの魔法のスティック。どんどんイメージがでてくるのが、すごい。天国のおじいちゃんにお花を届けるダンス、とすぐテーマもでてきた。音楽をかけながら、身体を動かしながら、対話をしながら、創っていく途中で、こんな言葉がでました。

いくつもあるお花を1束ずつ放り投げて、散らしたあと、落ちたお花にバスケットをかぶせて、またとる作業を1つ1つのお花に繰り返していたので、
「それは何をしているの?」ときくと、
「こうしたあとの(バスケットをかぶせてとったあとの)お花は”からだ”になるの」というので、
「それってどういう意味?」ときくと、
「実際のお花の魂は天国のおじいちゃんのところにいって、これはここになくなるの。」という。
「”からだ”になるの。」といったとき、あきらかに”身体”を意味した発音をしていて、そんな言葉がでてくるとは思わず、びっくりした。

5分弱ある音楽のなかで、最初から最後まで流れがきまり、来週は細かいところをつくっていこうということになりました。この作品がどう育っていくのか楽しみです。

※今日その子が考えた作品のタイトルと流れ
創作メモ

タイトル「おじいちゃんへの贈り物」

①舞台手前センターにバスケット、下手前から上手奥にななめラインに魔法のスティックが等間隔でおかれている。
②女の子が舞台にでてきて、スティックを1本ずつひろう。銀色の”優しさ”のスティック、ピンクの”美しさ”のスティク、ブルーの願いを叶えるスティック。
③3つのスティックをもって舞台中央で願いごとをする。「おじいちゃんに届けるお花をください」
④お花が舞台袖からふってくる。(私が紙のお花を舞台に投げ入れる)
⑤お花をあつめて、バスケットにいれる。
⑥スティックをバスケットのまわりに三角形におく。
⑦バスケットのお花を一つ一つ、空にむかってほうる。(いろんな空への投げ方をしてみる)
⑧全部ほうりおわったら、一つ一つおちている花にバスケットをかぶせて、お花を空におくる
⑨全部のお花を空にとどけたら、少し踊る。
⑩名前をよばれて、スティックをもって舞台をはける。
おしまい。

帰りながら、その子のお母さんに今日の話をしていると、本当のおじいちゃんのお話ではないそうで。おじいちゃんにいったらきっとショックをうけちゃうよ、と笑っていました。

でも自分の思い浮かんだことをちゃんと形に考えていけるってすごいことだなと思います。