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即興と振付

今8月の作品にむけて、身体の強さって何だろうっていうことを考えている。
強く立つってどういう状態なんだろう。

去年の3月にAAPAで日ノ出町の高架下のスペースでスタンドという作品をつくりました。
153センチの私が首をすこしおらなきゃたてないような低いスペース。
そのときにも「立つ」ということをよく話した。
「自由であること」は何でも好きにやっていいという状態なんじゃなくて、他からみたらとても不恰好な形にみえるかもしれないけれど、そこいることが必然であるということなんじゃないかという話をしていた。

身体はいつも新しい状況にむかいあって、日々更新されている。
今まで積み重ねてきた身体に常に新しいモノがくわわって、その新しいモノとそこにある身体が合わさって新しい身体になる。
そうやって受け止めていくことが「強さ」につながると思う。
変わり続けている中で、変わらないモノがうきあがってくるのではないかと思う。

数日前にやっていたリハーサルでの即興映像。


今回作品をつくるにときに、最初から動きを一つ一つきめていっているシーンと、こんな身体を見つけたいとか、これってどういうことだろうというようなことをテーマとして即興をしてそこから動きをみつけていくという方法とやってみています。
即興の映像から動きをおとすのは根気がいる作業。
今までこういうやり方はしてこなかった。即興は即興だからよいのであって、それを動きをコピーしても仕方がないと思っていたから。
でも、今回は即興ででてきた身体と向き合うことで、見つけれることがあるのではないかなと思いなおしてみています。
最初は即興をして、「こんな感じ」という感覚をつかむために即興を繰り返すということをやってみていた。
AAPAの上本に外からみてもらって、意見や指示をもらいながら。
でも、たいてい一回目に何か可能性がありそうとなるんだけど、そういう感覚でもう一度やってみてといわれても2回目、3回目はどんどんわるくなっていってしまう。
今までの経験から、今回は映像をなるべくとってあるので、1回目のいいんじゃないって思えた部分を映像から抜き出してやってみるという方法を試してみた。

そうやって、即興にある無意識な身体とむきあうと、いろいろ発見もある。
即興でやったときと同じ感覚でできるかというと、まだよくわからない部分もあるのだけど、自分が無意識にやっていることを理解しようとしていくことで、ひろがる部分がある気がします。

本番まであとわずか。頑張ります。